この記事では、
- 事例Ⅰにおける「人事」問題が苦手
- 助言系の方向性が定まらない
- 何を助言すべきかわからない
このようなお悩みを解決します。
どうも、こーちゃんです。
中小企業診断士二次試験(事例Ⅰ)のテーマである、「組織」と「人事」のうち、今回は、「人事」に焦点を当てて解説していきます。
人材は「宝」!だから「人事」はものすごく大切!
「なぜ人事が大切なのか?」という、そもそもの話からお伝えします。
差別化しよう
企業が長期にわたって生き残っていくために必要となるが、競合他社との「差別化」です。
差別化できていない場合、辿り着く先は「価格競争」です。
どの商品も中身に違いがなければ、「価格」で選ぶしかないですよね。
中小企業が「最も回避すべき」ことです。
価格競争に陥らないようにするために、「価格面以外」でしっかりと「差別化」できるように、日々企業は努力しています。
その「差別化できている点」こそが企業にとっての「強み」です。
つまり、
競合他社に簡単にマネされない「強み」の構築
が、生き残りを図るうえでの絶対条件なのです。
強みとは?
「強み」とは「顧客が評価する点」です。
「顧客」が、自社商品を選んだ「理由」が「強み」です。
「顧客が」という点がポイントです。
つまり、「強み」とは『顧客』にとって評価できるくらい「見える」(もしくは実感できる)もの、ということです。
品質やデザイン、価格の安さ、使いやすさ、ブランド力などが該当します。(見えないもの、実感できないものは評価しようがないですよね。)
そして、その「強みを支えるもの」が企業にとっての「独自資源」です。
「独自資源」は顧客には見えません。顧客には見えませんが、「強み」を支えているのは、その目に見えない「独自資源」なのです。
強み:「顧客」が選択肢の中からそれを選ぶ「理由」
独自資源:目に見えない。強みを支えるもの。強みの源泉。
「独自資源に支えられた強み」は、競合他社が真似したくても簡単には真似できません。
逆に、独自資源に基づかない強みは、長期的に維持することはできません。
例えば、価格を引き下げて販売したとします。すると、一時的に「安さ」という強みを作ることができますが、「独自資源」に基づかない「値下げ」は長期的に継続することは難しいでしょう。「大量購入」や「特殊な仕入れルート」、「自社生産」などの「安さを支える独自資源」があってこそ、できることなのです。独自資源に基づかない強みは、長期的な維持が困難なのです。
高品質という「強み」も、そのメーカーに勤務する「技術力の高い従業員」という「独自資源」によって生み出されているわけです。
大切なことは、
企業が将来をしっかりと見据え、「強み」を支える「独自資源」をじっくりと時間をかけて築き上げること
です。
「人材」こそが企業にとっての「独自資源」
ここからが本題です。
企業にとって、最も大切で重要な「独自資源」とは何でしょうか?
それが、
企業で働く「従業員」(人)
です。
この世に一人として同じ人間がいないように、「人材」はまさに、企業にとっての「独自」資源です。
企業にとって「人材」は、「宝」以外のなにものでもありません。
そのような「人材」の能力・スキル・知識・経験などをフルに活かせるようにする、それが大切です。
「人事」の切り口はたったの2つ
競合他社との「差別化」を図るためには、企業で働く「人材を活かす」ことが必要不可欠であることをお伝えしてきました。
それでは実際の試験において、「人事」はどのように考えるべきでしょうか。
結論からいうと、
- 「能力」を上げること
- 「モチベーション」を上げること
この2つを考えればOKです。たったこれだけです。
「独自資源」と呼べるような人材となるためには、「能力向上」が必須です。優れたスキルを有する従業員は、企業にとって、重宝される存在です。
また、人間は「機械」ではありません。「心」があります。
いくら能力が高くても、モチベーションが低ければ「能力は発揮できない」のです。
そのため「モチベーション向上」も必要不可欠です。ここが設備やコンピューターとは違うところです。
以上の理由から、切り口としては「能力向上」と「モチベーション向上」の、たったの2つで十分というわけです。
巷には「茶化」や「さちのひも」など、「人事」についての有名な切り口があります。ただし、私個人の勝手な見解を誤解を恐れずに申しますと、これらは、「課題」や「具体の取組」、「効果」が混在しており、レベル感が統一されていない印象があります。結果として、混乱を招く原因にもなり兼ねないのでご注意ください。
人事整理シート
そこで私なりに、「課題」と、課題解決のための「具体の取組」に整理しました。(次のイメージ図参照)
繰り返しになりますが、従業員を「あるべき姿」に引き上げる際の「課題」は、たった2つの切り口で整理できます。
課題
・能力向上
・モチベーション向上
これらの「課題」を解決するために、行うべき「具体の取組」はイメージ図に記載のとおりです。あくまでも一例ですが、ある程度はカバーできていると思います。参考にしてください。
以上です。
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