この記事では、
中小企業診断士試験(2次試験筆記)の得点を安定化させたいのですが、具体の勉強方法がわかりません。
このようなお悩みを解決します。
知識を問う試験ではないことに早く気付こう
「得点安定化」のために大切なことは、
過去問から離れず、浮気せず、ひたすら解くこと
です。
過去問解説本の他に、様々な「知識対策本」も数多く出版されておりますが、“知識”を身に付けるのは二の次です。中小企業診断士を名乗るうえで「必要な知識を保有しているかどうか」については、1次試験で既に「確認済み」ということなのでしょう。
知識を問う試験であれば、当然知識が無ければ合格するのは難しい、ということは容易に想像できるかと思います。
しかし、2次試験対策をほぼしてこなかったにも関わらず「ストレート合格」した人が少なからずいます。
つまり、2次試験は『知識を問う試験ではない』ということです。
それでは、2次試験では何を試されているのでしょうか??
それは『能力』です。
2次試験対策を「ほぼゼロ」で合格できた人というのは、この「能力」が既に備わっていたのでしょう。
「能力」はなかなか実感しづらいため、どうしても効果の見えやすい「知識対策」に走りがちですが、そこに落とし穴があります。あくまでも2次試験は『能力』を問う試験です。
2次試験は『知識』試験ではありません。そのため、やるべきことも「知識対策」ではないのです。知識対策本ではなく、『過去問』をやり込みましょう!
既に「能力」が備わっていた人ほど、能力ではなく知識の大切さを発信しがちですがそれは違います!本人が「既に身に付けていた能力」によって合格できたにすぎません。
決して知識対策によって合格できたわけではありません!
- 『能力』は見えづらいため、効果の見えやすい『知識対策』に走りがちだがそれが落とし穴
- 既に能力が備わっていた人は能力の大切さがわかっていない( ⇒ そのため知識論を展開しがち)
- 2次試験は『能力』を問う試験である!
過去問演習にいくら時間をつぎ込めるかが勝負の分かれ目
過去問を重要視する理由は、次のとおりです。
- 2次試験で「何を試されているのかを理解できる」ため
- 2次試験の「試験形式に慣れることができる」ため
- 過去問こそが「最も良質な問題集である」ため
次から具体的に説明します。
2次試験で「何を試されているのかを理解できる」ため
実際に過去問を解くことで、「どのような能力が求められているのか」を理解することができます。
例えば英検試験。単語力?文法?長文読解力?実際に本番の試験問題を解くことで、試験突破に必要なことがわかりますよね。(同時に自分に足りていない能力もわかるはずです。)
中小企業診断士2次試験突破に必要な能力については後ほど述べさせていただきます。
2次試験の「試験形式に慣れることができる」ため
2次試験は、慣れていないと解答用紙を埋めるだけでも難しいです。そのため、一定の「慣れ」が必要になります。
慣れるためには「本番の試験問題」を解くことが一番効果的です。
過去問こそが「最も良質な問題集である」ため
予備校などが独自に作成した問題集などと比べると、やはり問題の「質」に違いを感じます。過去問をやり尽くしてしまったという人であれば別ですが、少なくとも過去問より優先すべきものではないでしょう。
以上の理由から、2次試験対策は最初から最後まで「過去問」です。過去問以外の勉強は“ノイズ”であると割り切りましょう。合格に遠回りという話ではありません。「逆走」レベルです!「知識も少なからず必要なはず」という思いが合格を遠ざけます!はっきり言いますが、過去問以外は間違った勉強である、ここまで割り切りましょう!
- 2次試験は「知識」を問う試験ではなく、『能力』を問う試験である。
- 知識を増やすのではなく、「能力向上」に全力で取り組むべし。
- 能力向上に最適なのが『過去問』。
- 過去問以外の勉強は「遠回り」ではなく「逆走」である。
求められているのは「知識」ではなく、三つの『能力』
過去問を解くことで実感した、2次試験を突破する上で必要となる能力は次の3つです。
- その①:読解力
- その②:思考力
- その③:記述力
①読解力
まず初めにお伝えしたいのが、
出題者は模範解答を用意している
ということです。
そうでなければ「解答字数」の設定ができません。出題者は必ず模範解答を用意しているはずです。そして、出題者は必ず問題の中に「模範解答へ導くためのヒント」を盛り込んでいます。
重要なことなので繰り返します。
問題文中に、解答を作成するための「ヒント」が必ずある
そうでなければ誰も模範解答に近づくことはできません。
ここで大切なのが、「ヒントを見逃さずモレなくピックアップすること」です!
だから、『読解力(理解力)』が必要となるのです。
過去問をひたすら解いて読解力を鍛えましょう!
解答は問題文にあるヒントから導き出されるものなのです。知識で解答するものではありません!
本や新聞を読むことでも読解力は鍛えることは可能ですが、2次試験突破を目的とするのであれば、量や質の面からもやはり「過去問がベスト」であるといえます。
②思考力
2次試験突破のために求められる能力としての「思考力」とは、「因果関係をハッキリさせること」です。
2次試験では、公式に当てはめて解くような問題はほぼ出ません。企業によって状況は様々なので、それに応じた最善策を考える必要があるためです。そのために必要となる能力が「思考力」ということです。
問題文から読み取った情報を元に、論理的に考え、因果関係をハッキリさせる、そんな能力が求められます。
③記述力
あたり前のことですが、2次試験は「筆記」試験です。
つまり、例え考え方が合っていたとしても、それを解答用紙に「読み手に伝わるように」書けなければ点数にはなりません。
解答作成のポイントは、
- 日本語的に正しい文章を書くこと
- 因果関係がハッキリした文章を書くこと
- 冗長的な表現は避け、端的な表現に努めること
- 多面的に複数の論点を盛り込むこと(そのためにも端的な表現が必須)
です。
これら三つの能力は「同格」です。優先度はつけられません。合格するためには三つ全て鍛える必要があります!
読解力、思考力、記述力に自信がない方におすすめの本【必読】
最後に、上述した「三つの能力」を身に付けるのに大変役に立った本を1冊ご紹介します。
ところがどっこい!朗報です!
「世界一やさしい答案作成術」をお読みいただき、有難うございました!
— 斎尾裕史(税理士・中小企業診断士・MBA) (@h_saio) January 20, 2023
現在は絶版になっていますが、下記の書籍をご購入いただくと、電子版を無料でダウンロードしてお読みいただくことができます(前半の解説部分は書籍内に同内容を載せています)https://t.co/f5tPrts1sQ
このとおり、まさかの斎尾氏ご本人からこのようなありがたいご連絡をいただきました!
現在販売されている、『最新版「中小企業診断士試験」勉強法』の中に、『世界一やさしい答案作成術』の1章の内容がそのまま掲載されています。
— 斎尾裕史(税理士・中小企業診断士・MBA) (@h_saio) August 13, 2023
また、2章以降をPDF化したファイルの無料ダウンロードのアドレスも掲載しています。
こちらに『世界一やさしい答案作成術』の1章の内容がそのまま掲載されているとのことです!更に、2章以降はPDFデータでご提供いただけるとのこと…つまり、わざわざ中古で買う必要はありません!笑
私は勉強法がわからず、「知識」の詰め込みに走ってしまい、結局何年も失敗し続けました。是非この本を信じて、この本に時間と労力を投じてください!間違いなく合格に近づきます!安易な知識詰込みにだけは走らないようにしてくださいね!力業でどうこうなる試験ではありません!この本を読み込み、『能力』を鍛えましょう!
『知識対策は間違った勉強法である』
肝に銘じます!
企業によって直面している問題、課題は様々です。企業ごとの最善策を考えてあげましょう!
「知識」で対応するなら中小企業診断士ではなく、それこそそれは「AIの土壌」です。中小企業診断士の存在意義がなくなり、AIに仕事を奪われるでしょう。でもそうではないのです。
「知識試験ではない」ということに早めに気づき、そして求められている『能力』の向上に全力を注ぎましょう!
以上です。
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